とりあえず
これまでのことについて書きます。
高卒後、就職
私が就職を決めたのは高校3年生の時でした。
当時、高校生の私でも家計が火の車であることが手にとるように分かる状況でした。
また、私自身、全くと言っていいほど勉強しておらず(成績は常に下から3番目くらい)、大学に行って何がしたいというものもありませんでしたので、高校卒業後に就職することとしました。
しかし、とにかく勉強が苦手だった私はどうしたものかと考えました。
高校生の私が考えに考え抜いた結果、
『頭でなく人間力(?)で勝負するしかない』
という謎の結論に至りました。
そこで、お忙しい先生方に懇願し、とにかく面接の練習に明け暮れました。
先生方の指導のおかげでポンコツな私もなんとか人間力(?)に磨きがかかり、人前に出せるくらいのレベルとなり就職するに至りました。
けれど、「こんな仕事をしたい!」という強い思いで就職したわけではなく、「どうにか仕事をしなければ・・」という思いの中で選んだ仕事だったので、正直、やりがいを感じられるかなどの不安はありました。
それでも、同年代の同僚には負けたくないなどの思いからひたすらに仕事に打ち込みました。
無我夢中でやっていれば不思議なもので、いつしか仕事に強くやりがいを感じ、仕事を楽しんでいました。
ひたむきに仕事をしていると、たくさんの方々とのご縁もありました。
そのような中、知人からの紹介で妻と知り合いました。
私から見た妻の第一印象は、地方の小さい会社の社長の娘さんで可愛らしいお嬢さん。
しかし、話してみると仕事に対してしっかりとした信念を持ち、責任感が強い人で、見た目とギャップがある格好いい女性。
私は、そんな格好いい妻に惹かれました。
しかし、私の顔面偏差値は高く見積もっても「中の下」、「下の上」くらいです。
そこで私は高校時代に付け焼き刃程度に身につけた
「人間力(?)」
で勝負することとしました。
猛アピールの末、なんとか交際していただくことになりました。
妻と交際して分かったことは、格好いいだけでなく、とても情の深い人だということ。
私が病気になったりすると、必ず駆けつけて甲斐甲斐しく面倒を見てくれました。
私はそんな妻の格好良さ、優しさにどんどん惹かれました。
そこからさらに、ダメ押しの人間力(?)でゴリ押しし、なんとか妻と結婚してもらえることとなりました。
結婚後
妻と結婚後、息子、娘を授かり、家も建てました。
がむしゃらに働いてきたことが実ったのか、職場では中堅と言われるようになり、ありがたいことに出世もさせていただきました。
公私ともに順調で幸せでした。
しかし、ある年に私がいた部署で一つのプロジェクトが突然、中止しました。
その翌年、私の部署で私だけが突然、異動することとなりました。
このようなことを言うのは社会人としていかがなものかと思いますが、プロジェクトが中止した理由については、私を含めプロジェクトに携わる人たちでも分かりませんでした。
結局、責任の所在を明らかにするというようなところで私が責任を負うことになったようでした。
異動先はいままで経験したことがない業務を扱う部署。
誰が見ても明らかに左遷。
納得できない異動だった。
異動後
高卒で就職し、気づけば10年以上経っていました。
これまで世間知らずの私でも拾ってくださった就職先にただただ恩返しをする思いで、がむしゃらに働いてきたつもりでしたが、思いもよらない異動で精神的にかなりダメージを受けてしまいました。
ただ、ありがたいことに単身赴任をするような異動ではなく家族と離れることはありませんでした。
家族ができてからも家庭そっちのけでがむしゃらに仕事をしてきたので、今まではそこまで感じていなかった
「家族の時間」
というものを強く強く感じるようになりました。
家族と離れないで良かった異動ということで、就職先の温情を感じました。
ただ、家族の時間が増えたことで、ある思いが強くなりました。
「もう家族と離れたくない」
という思いでした。
転勤がある職場で、すでに家を建てていましたので、今後、単身赴任をすることは間違いなくあります。
しかし、今後はどうしても家族と離れたくありませんでした。
仕事を辞めたいとか、転職したいとかではなく、
「ただただ家族と離れたくない」
という思いだけが強くなるばかりでした。
社会人として、子を持つ親として、私の考えが甘すぎることは十分、分かっていました。
単身赴任をするということを考えただけでも、眠れない夜がありました。
家族と離れることを考えるだけでも心が壊れそうでした。
妻ノ 部下夫(つまの ぶかお)爆誕!
ある夜、家族と離れたくないという思いが自分では抱え切れなくなり、このどうしようもない悩みをとうとう妻に相談することにしました。
私「・・・あのさ。」
妻「どうしたの?何か悩んでるね。」
私「家族の時間が増えてから、ずっと考えてるんだけどさ。」
妻「うん。」
私「子どもがいて家も買って、こんなこと言っていいか分からないんだけどさ。」
妻「うん。」
私「〇〇ちゃん(妻の呼び名)や子ども達と離れたくない。
もう会社のためとかじゃなくて、家族のためだけに生きていきたい。」
妻「じゃあ、うち来れば?」
私「え?」
妻「じゃあ、うちの会社に来れば?」
私「え?」
妻「いまの会社じゃ、あなたのやりたいことは難しいんじゃない?」
私「そうなんだけど・・・」
妻「うちの会社に来るならやりたいこと出来るんじゃない?」
私「・・・いいの?」
妻「その代わり・・・・私、厳しいよ?(ニッコリ)」
ナニソレ、カッコイー
妻ノ部下夫、爆誕の瞬間である。
こうして、私は「妻ノ 部下夫(つまの ぶかお)」は妻の部下になったのでした。
おわりに
そんな選択肢があるとは思いもしませんでした。
就職すれば定年退職まで勤め上げることが当たり前。
家族がいて、家を買えば、定年退職まで勤め上げることが当たり前。
仕事は我慢することが当たり前と思って10年以上働いてきました。
高卒で右も左も分からず、社会に出た自分には転職なんていう選択はないものだとばかり思っていました。
私の悩みなど大多数の人が「家族のため、家のために我慢するしかない」と言うと思います。
どうしようもない悩みと分かっていながら相談したにも関わらず、真剣に聞いてくれて思わぬ選択を与えてくれた妻。
ありがたかった。
最終的に転職をすると決めたのは自分。
転職という機会を与えてくれた妻に本当に感謝しています。
このブログは転職をして妻の部下となった私の日々の出来事や感じたことなどを書き綴っていきたいと思っております。
もし、転職でお悩みの人などがいれば、こんな選択もあるんだということで何かのきっかけになれればいいなと思います^^
どうぞよろしくお願いします。
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